7月21日(金)~7月22日(土)、白馬大雪渓を登り下りして、白馬岳へ行ってきました。

白馬岳は、白馬大雪渓含めて、今回初めての訪問。

4時前に車で京都を出て、北陸道経由(※)で、R148を南下して、8時30分ごろ猿倉駐車場に到着。
(※距離的には中央道経由の方が短いが、北陸道経由の方が交通量が少なく、時間的には早くなりそうと判断)
平日の金曜日だが、駐車場整理の方が数名配置されており、駐車場も満杯まではいかないが、けっこう埋まっていた。

空は曇っており、Yahoo天気で、6時間予報をチェックすると、12時すぎごろから雨になりそう。
この予報どおりだと、頂上山荘に着く前に雨が降り出すかもしれない。。。
北アルプスの南部のほうは、雨予報でなかったので、行き先を常念岳方面へ変更しようかとちょっと迷ったが、当初の予定通り、白馬岳を目指すことに。

出発は、8時40分。

猿倉荘の横を通って、林道兼登山道を進む。

前方に男性二人組みが歩いており、
「今日はどこまでですか」「雨がもってくれればいいですね」
などの会話を交わしながら、先行させていただく。

しばらく歩きやすい、車も走れるほどの幅のある林道を歩くが、やがて登山道となる。

9時30分白馬尻に到着。ここで小休憩。

白馬大雪渓を眺めながら、軽く腹ごしらえ&ゲイター装着など大雪渓を登る準備をする(アイゼンはまだ)。

晴れ間はあきらめていたが、このときは、ガスも薄くなり、白馬岳方向には青空も見えた。

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9時40分白馬尻を出発し、大雪渓へ向かう。

この日は、雪渓歩行となるのは、白馬尻からもう少し上がったところとなっていた。

雪渓前で、アイゼン装着中の方が数名いらっしゃり、自分もアイゼンを取り出し、装着。
6本爪の方が多いが、自分は前歯のある10本爪(それしか持っていないので)。

雪渓上に、足跡がついているので、それを追って登っていく。

踏み跡を進む分には、6本爪でも問題ない斜度だが、
下山者とのすれ違い時に、踏み跡をはずれて待機したり、踏み跡から少し離れたところを歩くには、やはり前爪がついていると安心感がある。

大雪渓の半分以上を登った辺りで、右手の雪のない岩場から、ごろごろという音が聞こえてきた。
そちらに目をやると、大きな岩が一つ、けっこうな速度で落ちてきて、こちらに向かっている。
その時点では、2~300mは離れていて、まさに自分のほうに向かってくる感じ。
数十mほど前を歩いていた登山者も気づいており、「ラクッ」と、みんなで注意を呼びかけあう。
岩場から雪渓上に来ると、音はなくなり、猛スピードで落ちてくる。
身構えながら、行く先を見守っていると、ちょうど先行者と自分の間、それぞれからそれなりに離れたところを駆け抜けていった。
推定で、長径70cm、時速50km。アイゼンを付けた雪上で、自分の正面に向かってきたとして、よけられるかどうか。。。
もし直撃すれば、たとえヘルメットを身に付けていても、衝撃に耐えられないだろう。

数秒間凍りついた後、気を取り直して、また雪渓を登っていく。

11時05分大雪渓を登りきり、見下ろす。

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ここでアイゼンをはずし、ガレ場を登っていく。

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小雪渓まで、意外と距離があり、11時50分に小雪渓到着。

ここで、アイゼンを装着する登山者、アイゼンを外す下山者がいりまじり、20名ほどが腰をおろしていた。

わずか数十メートルの距離だが、この小雪渓は、大雪渓とは違って、斜度がきつく、万一すべって下に落ちたら、ピッケルなしではとても止まれそうにない。

実際に1週間前の7月14日にここで滑落があり、その方は、多発外傷により亡くなられたとのこと。
ヤマレコによると、さらにその1週間前にも、滑落があったが、その方は、足から落ちて、岩場で止まり、軽症ですんだらしい。
滑落場所が、小雪渓の頂上寄りだと、途中で止まる岩場はなく、はるか下まで落ちていく感じで、ちょっとした違いで、生死を分けることになる。
ともかく滑落しないことが一番大切なこと。

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アイゼンを装着しながら、先行者を眺める。
山荘の方のおかげで、ステップが切られ、歩きやすくなっており、また途中2箇所ほどすれ違えるように広くなっている。
普通に歩いていけば問題ないが、向こうから来る相手がこちらに気づかず、すれ違い場所で待機してくれず、すれ違わざるをえなくなったら、けっこう厳しくなる。

アイゼンの装着を終えて、往来が少なくなったのを見計らって、小雪渓に進み、無事通過。

小雪渓の先は、お花畑もあったりして、周囲を眺めながら、のんびり進む。

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13時05分、村営の白馬岳頂上宿舎横を通り過ぎ、白馬山荘へさらに上がっていく。
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白馬山荘が近づき、その上に、白馬岳山頂が見えてきた。

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13時20分白馬山荘到着。猿倉を出て、4時間40分。まずまずのペース。
しかも、雨が降る気配はなく、青空が広がっている。

白馬山荘で宿泊の手続きをし(前日に予約済み)、寝場所を確認し、荷物を整理。

その後、カメラなど必要最小限のものだけ持って、白馬岳山頂へ向かう。

14時10分白馬岳山頂到着

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こちらは唐松岳方面へ向かう銃走路

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頂上付近にも、いろんな花が咲いていた

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花を眺めながら、のんびりと降りていく。

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(↓)ハイマツの中に咲いている花も味わい深い

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その後、山荘まで降りてきて、テラスに腰かけ、くつろぐ。

すると隣の席から、「ライチョウ」の声が。
目をやると、確かにライチョウが!

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しかも近くにヒナがいるらしい。

登山道を横切っていく。
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しばらくライチョウの動きを眺めた後、山頂に目をやると、青空が広がっており、カメラを向ける。

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この日は、ガスがかかる時間が多かったが、ときどきすっとガスがとれ、シャッターチャンスをくれた。

この後、夕食でいったん山荘にもどる。

夕食後、またカメラを持って、山荘周辺を散策。
山荘の裏手を上がったところにもけっこう花が咲いていた。

 

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こちらは山頂方面。左側はなだらかな斜面だが、右側はすっぱりと切れ落ちている。
左側は晴れているが、右側は下から吹き上げられたガスがわきあがっていた。

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で、夕日を背に、ガスの方向を見ると、自分の影が浮かび、周りに光の輪が!
初めて見るブロッケン現象。まさか、ここで出会えるとは。

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時間的には、ほんの1、2分程度で、後方の太陽の光が雲にさえぎられると、自分の影も消えてしまった。

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白馬岳頂上付近上空は晴れているが、周囲には、あちこちに発達した積乱雲が見られた。

こちらは、翌日昇る杓子岳~白馬鑓ケ岳方面。その後方に分厚い積乱雲が高くそびえる。
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西の空にも雲が広がっており、残念ながら、夕日、夕焼けは眺められず。

暗くなったところで、宿に戻り、テレビを見ながら、ビールを飲む。
ビールを飲み終えると、歯を磨き、早めに床についた。

結局、白馬岳付近は、雨が降らず、部分的とはいえ晴れ間も広がり、無事大雪渓を登りきり、ライチョウにもブロッケン現象にも出会えた充実の白馬岳山行1日目となった。

以下、2日目編へ続きます。。。

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