剱岳(別山尾根)山行報告その2、今回は2日目、剱岳登頂編になります。
これまでの山荘泊では、いつも山荘での朝食後の出発だったが、今回は、お弁当を注文。
といっても暗い中、登山道を歩くのは好みでないし、経験もあまりないので、お弁当は山荘の食堂で食べる。
弁当を食べ終え、サブザックに、最終の準備を整え、
日の出前、ヘッドライトが不要になるくらいには明るくなってから、4時40分に山荘を出発。
剱岳山頂を目指す。
すでに多くの方が出発していたが、この時間帯に出発する登山者も少なくなかった。
一服剱は、前日も来ているので、足を止めずに通過。
一服剱の下りで、プチ渋滞。多人数の一行が下降中で、ちょうと日の出の時間でもあり足が止まり気味。
今回の山行で、何度か遭遇したのだが、後続の登山者がいるのに、狭い登山道上で、足を止めて写真撮影する方々の存在。
1.登山中に写真を撮るなら、後続者やすれちがいの登山者がスムースに行き来できる幅があること
2.自身はメインの登山道から一歩二歩はずれて、メインの登山道を譲ること
これがマナーだと思うのだが、あまり周りが見えていない、配慮できてない方が少なからずいらっしゃる。。。
一服剱を下りきったところで、多人数の一行をパスして先へ進む。
次は、前剱の登りで、また停滞気味。
完全に停滞し、しばし足止めとなったところで、カメラを取り出し、撮る。
前が、動き出したところで、続いて登っていく
さらに上がった岩場でも停滞気味。
ここで、先の方が進んでいるのに、気づかずカメラを撮っている方に、すかざす、後方のパーティーのリーダー(おそらくガイドの方)から、
「ここは落石が多いところですので、写真は撮らず早く抜けましょう」
と声がかかる。
声の大きさ、冷静沈着なトーン、いずれも的確な声かけだと感じた。
注意された方は、すぐにカメラをしまい、前の登山者を追った。
自分もその後に続いた。
その後、その方と連れの方は、少し上がってやや広くなったところで、ルートからちょっと離れて、写真撮影タイム。
次からは、注意されることなく、周りに配慮して、撮影の場所・タイミングを判断してほしい。。。
自分はそこでその方たちをパスして、前剱へ進む。
前剱山頂下の、登山道と帰りの下山道の分岐で、先行のパーティーが、どちらに行くべきかとまどっていたところで、
「右手が登り、左手に行くと前剱山頂には行けないですよ」
と、声をかける(前日、偵察したときに自分もちょっととまどったところなので。。。)
で、自分は、前日前剱山頂には行っていることもあり、
時間帯的に剱岳から下ってくる方はまだいない、ということもあり、
下りルートを進まさせていただくことに。
前日も試しに渡った鉄製ブリッジを超えて、そこからは、初めてのルートへと入っていく。
早朝の時間帯は、まだガスがわいておらず、すっきり晴れて、剱岳がくっきりと見える
先行のパーティーの、さらにその前が停滞しているようで、待ち=写真撮影タイム。
上の岩を登ると、次は、平蔵の頭の下り。
鎖もあり、手がかり足がかりも、しっかりあるので、登り降りしているときは、それほど高度感はなかった。
が、通過後、ちょっと離れたところから、振り返って見ると、「おー、あれを超えてきたのか」という感じ。
で、ここで足を止めて、写真を撮ったのが、ちょっと失敗といえば失敗。
というのは、先行の大きなツアーの方で、カニのタテバイが渋滞してしまった。
平蔵の頭前後で、同じペースで登っていた方は、カニのタテバイ手前でこの集団を追い越されたようで姿は見えず、先にカニのタテバイを登っていった模様。
この方に続いていれば、同じように先行できたのに。。。
でもそうなると、追い越した手前、足を止めて、下のようなカニのタテバイの写真を撮ることはできなかったか。。。
ともかく、剱岳一般道で一番の難所といわれる、カニのタテバイの下で順番待ち。
軽く観察するが、ほどよく足を上げる高さ毎にボルトが打ち込まれ、しっかりとした鎖もあることを確認。
もっと手強いイメージをもっていただけに、
これなら、7月に登った八ヶ岳の真教寺尾根の岩場のほうが高度感があったなー、という印象。
(逆に甘く見ていたり、予備知識がなかったりしたら、ここで怖気づくことになるかも)
なかなか進まず、朝早い出発だったので、まだだった日焼け止めを塗ったりしながら、待つ。
カニのタテバイ下で、10分近く待って、自分の順番に。
ツアー登山者の最後の方に続いて、登っていく。
一箇所だけ、少しボルトの高さの間隔があいて、ちょっと嫌な感じがしたところがあったが、手足のバランスをしっかり確認し、慎重にクリア。
(ちょっとネットで調べたのだが、この奇岩についての情報は得られなかった。。。)
浄土山(中央)のさらに奥に笠ケ岳、さらにその左奥に御嶽山。かすかに噴煙も見える
かすかに富士山(中央奥)が見える。その手前右手の一番高いのが針の木岳
白馬岳(中央奥やや左)と白馬鑓ケ岳(中央奥)、さらに不帰ノ嶮と唐松岳(右奥)
さっきより少し高度を上げた分、左側の立山方面の奥に槍ヶ岳も顔を出している
やや空腹感を覚えたので、剱岳山頂にて、休憩しながら、カロリーメイトゼリーを食す
食事と写真で、剱岳山頂に20分ほど滞在。
登頂時、先行し停滞していたツアーが、そろそろ下山という声が聞こえたこともあり、
遅れをとると、カニのヨコバイで停滞&待ちとなるだろうと、
先に下山開始することに。
もう少しのんびりしたい気もするが、この日午後から大気が不安定となり雷雨の可能性もという予報も出ていたこともある。
以下、その3、カニのヨコバイを経由しての下山編へ続きます。。。