剱岳(別山尾根)山行報告その3、今回は2日目、剱岳下山編になります。
7時40分ごろ、剱岳山頂からの下山開始。
まずは、カニのヨコバイへ。
先行の方が一人いらっしゃり、まずその方が、カニのヨコバイを行くのを見守る。
「写真撮らせてもらっていいですか」と声をかけ、了承いただく。
この方が、渡りきったのを待って、次は自分の番。
うまく足の置き場が探れなかったのだが、鎖をしっかりつかみ、ぐいっと足を伸ばし、やや強引に足を置く。
たぶん、出足が、ちょっと先のほうへ流れてしまった感じ。
先を急がず、まずは足を真下に降ろせば、もっとスムースにいけたのではと思われる。。。
が、まぁなんとか横移動を終えて、振り返る。
カニのタテバイ同様、覚悟していたほどの高度感はなく、足がすくむようなことはなかった。
油断せず、足元を気をつけて、しっかり進んでいこう、という感じ。
もう少し進んでまた振り返ると、次の登山者が、カニのヨコバイを移動していた。
続くハシゴを降りたところに、トイレらしきものがあるという情報だったので、
中を除いたら、簡易のトイレ場(=携帯トイレを使って用を足すためのスペース)だった。
剣山荘を出たら、隠れるような場所はないので、貴重なスペースといえるだろう。
(次からは、念のための携帯トイレ持参も検討しよう)
この先が、平蔵の頭。
昇り降りできちんとルートが分かれているので、すれ違い時の不安はないし、一方を待つ必要もない。
こういう危険地帯では、これはかなり重要なこと。
平蔵の頭を登り切ったところで、先行の方(カニのヨコバイで写真撮らせていただいた方)が小休憩されていたので、自分も足を止める。
カニのタテバイ下に目を向けると、一般登山道ではないルートに、小さい人影が見えた。登攀中のもよう。
体力的に余裕があれば、問題ないが、登りですでに体力的にきつくなった状態での下山となれば、この下りで事故が多くなるのも想像できる。
上から見ると、一服剣までなだらかに見えるが、実際には下りきったところから、また登り返しがある。
元気ならたいしたことはないが、このときは、「あぁまた登らないといけないのか」と足取りが重くなってくる。。。
10時 剣山荘到着(剱岳山頂から2時間20分。早朝出発から5時間20分の剱岳山頂往復となった)
おなかが減っていたので、食堂でカレーをいただく。冷えた水もおいしい。。。
食後、荷物を整理して、10時50分、剣山荘を出発し、室堂へ向かう。
剣沢キャンプ場(11時25分)。土曜朝なので、キャンプ場はまだまだ余裕あり。
少し上がったところからキャンプ場を振り返ると、ガスの中に剱岳も見えた
キャンプ場から見上げた、別山乗越までのルートは、長い登り坂に見え、たいへんそうに感じられたが、
歩き出してしまうと、斜度は緩やかで、途中休むこともなく、ちょうど12時ごろ、別山乗越にたどり着いた。
別山乗越からの下りは楽ちん。
下り終えたところからキャンプ場に入るところにある浄土沢橋で数名の若者が横断中。
手前で待っていると、橋の途中で足を止めて写真撮影開始。
「すいませーん、こちらで待っているので」と速やかな横断を促す。
すれ違い時に謝罪の言葉はなし。。。
ちょっとくらい待っていてくれてもよいのに、と言いたげな感じだった。。。
その後、浄土沢橋を渡って、テント場を通り抜けたところから、階段状の登りが始まる。
これがとても長く感じられ、ホント、きつかった。
前後の下山者も、足取りが重そうだった。
途中二度ほど小休憩を入れて、何とか登りきり、みくりが池へ到着
14時、室堂バスターミナル前に到着(剣山荘から3時間10分)
炭酸飲料を飲んだあと、バス&ケーブルカーと乗り継いで、立山駅へもどる。
土曜のまだ午後早い時間なので、待ち時間はなし。
立山駅にて、2度目の昼食。
トイレでTシャツを着替えた後、駐車場へ。
土曜午後の時間帯、立山駅奥の駐車場はけっこう空きがあった。
金曜朝は、満車状態だったのに。。。土曜下山者が帰ったため空きができたのだろうか。
一方で、駅からかなり距離のある、手前の川沿いの臨時駐車場も利用され、かなりの車が止められていた。
土曜午後の到着になったら、空きが出ている可能性があるので、いったん駅近くの駐車場の混み具合を確かめるのがよいだろう。
帰りは、北陸道経由で、渋滞もなく、20時前に、無事、京都まで帰宅。
2014年10月、紅葉の木曽駒ケ岳、
2015年8月、西穂独標、
と、山登りを始めたころは、剱岳登山などは、まったく考え及ばなかったのだが、
去年、西穂高・奥穂高・前穂高・北穂高、槍ヶ岳と登って、岩場の経験も積み、
剱岳が近い存在となり、今回、行動中、それほどの不安を感じることもなく、登り終えることができた。
これらの登山を振り返って、唯一、怖気づいたのは、西穂高の9峰の下り、切れ落ちた一枚岩をトラバースするところ。ここは高度感たっぷりだった。
(こちらのHPが一番詳しい→「新穂高ロープウェイで行く西穂高岳・日帰り登山」)
解説書の類では、剱岳の難易度は高くなっているが、自分の感覚では、西穂高が不安なく登れるなら、剱岳もそれほど違わないのでは、という感じ(行程が長い分、体力面でのプラスアルファはある)。
むしろ岩場の難所では、剱岳のほうが整備が行き届いている、ともいえる。あくまで個人の感想ですが。。。
今年はこれで2度、立山・剱岳方面を訪ねたことになるので、来年あたりには、長大な早月尾根からの剱岳登山、そして紅葉の時期の立山三山縦走をしたいところ。
(で、5月の立山山行はまだブログにアップできていないことに、今気づきました。。。^^;)
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