本格的な登山を始めて3年目となる2017年、
剱岳(別山尾根)、
大キレット/南岳-北穂高(登り:槍沢~横尾尾根、下り:涸沢)、
ジャンダルム/奥穂高ピストン(登り:涸沢、下り:吊尾根・岳沢)
と、一般登山道では難関ルートとされる3つの登山を経験しました。

8月9月の2ヶ月間で、この3つの登山(いずれも山荘泊の単独行)を行った自分の経験を、簡単にまとめておきます。

【岩稜の難易度】は、
(剱岳) < (大キレット) < (奥穂高ージャンダルムピストン) の順

剱岳は100名山の一つということもあり、登山道の整備が行き届いており、危険箇所には全てといっていいくらい、鎖が設置されています。
カニのヨコバイの最初の一歩以外は、岩場のあるふつうの登山の延長と考えても問題ないのでは、と思えます。

大キレット、ジャンダルムは高度慣れが必要です。
自分は、今回の登山では、高度感、緊張感を楽しむ余裕がありました。
逆に、高度感に恐怖感を覚えて、怖気づいてしまうと、
スムースに手足が動かなくなり、判断力も鈍るのではと思います。
ただ、信頼できる先導者やアドバイスしてくれる方とパーティーを組むことができれば、多少自分の技量に不安があっても、
これらの登山にチャレンジするのは、かならずしも難しいことではないかもしれません。

ちなみに私の身長は約175cm。岩場の下りで次のステップに足が届かないようなことはありませんでした。
次の手足の置き場が見つからないと思ったら、小さなルートミスをしている可能性を疑い、決して無理をせず、冷静に周りを見回し、いったんもどるなどして、より安全なルートがないかを探る姿勢が大切です。
ただ身長160cm以下だと、もしかしたら、正しいルートであっても、足場を探るのに苦労することがあるかもしれません。

【体力的】には、いずれも一泊二日の山行としたときには、
(奥穂高ージャンダルムピストン) < (大キレット) < (剱岳) の順

大キレット、奥穂高ージャンダルムピストンは、残り区間は、ほぼ下りのみとなります。
剱岳は、まず宿泊地からの往復の距離が長く、さらに山頂からの帰り室堂まで、アップダウンを繰り返すため、2日目が厳しい行程となります。
大キレットは、初日終盤、横尾尾根の急登がつらくなります。
(体力的に自信がなければ、いずれも、余裕を持って二泊三日で計画を立てることをお勧めします。特に剱岳)

今回どのルートも、降雨の心配のない、晴天でした。
大キレット越えは、やや風が強かったですが、剱とジャンダルムは、山頂でのんびり過ごせるくらい、ほぼ無風状態。

登山の難易度は、天候によっても大きく変わりますので、特に各々初挑戦の際は、穏やかな天候を狙い、決して無理しないようにしてください。

事前調査は、もちろん必要で、ジャンダルムについては、書籍類の情報は少なめですが、ネットでたくさんの情報を得ることができます。
ただし、どんなに下調べしても、最終的には、現場で自分で見て感じて、判断することになります。
ある程度、ルートのイメージができるようになったところで、区切りとしないと、キリがありません。

自分がジャンダルムのルート情報を調べていて参考になったHPは下記になります。
(その後見つけた参考になるHPも随時追記しています)

▼ジャンダルム登山参考HP

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なお、西穂高→ジャンダルム→奥穂高、奥穂高→ジャンダルム→西穂高、岳沢→天狗のコル→ジャンダルム→奥穂高となると、体力面、難易度はまた違ってくるでしょう。
来年は、西穂高→ジャンダルム→奥穂高を縦走したいと思っておりますので、そのあとでも比較レポートを掲載する予定。
また、大キレットについても、来年は、北穂高から大キレットを超えて、槍ヶ岳へ向かって進んで行きたいと思っています。

崖や岩場のある登山をする以上、リスクをゼロにすることはできません。
準備と状況判断(中止や撤退含めて)、自分の能力の把握によって、少しでもリスクを減らしながら、今後も登山の幅を広げていきたいと思います。

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